転職経験の多い私は県内外でさまざまな職場を見てきました。
非正規雇用も含まれるので、けっして転職歴が多いことは褒められるものでもないでしょう。ただ、下手に場数を踏んでいるだけに、この職場はヤバいという直感が働きやすくなってもいます。
今回はそんな個人的にちょい残念は職場の特徴を掲げてみましょう。
・専門用語を乱発し、マウントをとる
特殊な業界でありがちですが新人にはわからない用語でまくしたてるので、話が通じない。まだ社内の人間はマシなほうで、得意先がこれだとストレスがたまりますね。
・業務の指示内容があいまいすぎる、覚えていない
担当者によって勝手な書類の呼称をしていたり、同じ業務なのに指示が統一されていないので混乱する。後出しで追加の作業を言いつけてくるなど。
・指示が誤っていたのに責任転嫁
たとえミスが部下だとしても対外的に謝罪して泥をかぶってくれる上司や経営者には、この人の元についていこうと思うものです。面倒なことばかり負担させて逃げたり、責任を取らない指示者には不信感が募り、仕事をもらいたくなくなりますよね。
・さして急ぎの仕事でもないのに急かしてくる
これは複数の部署や従業員からの書類が回ってくる場合にありがちですが。自分の営業成績を早く上げたいばかりに無茶ぶりで自己案件を優先させようとするケース。そして早めに出したのに、ありがとうも言われずにさも当然とばかりに書類をひったくっていく人。絶対に次は後回しにしてやると、心の中で思いますから。
・一度決めたことをひっくり返す
朝改暮令といいますが、いったん決めて書類も発想準備までしたのに、急きょ思い直して修正する。締切り前だとちょっと焦りますよね。
・新人ばかりが雑用を押し付けられる
社内をぶらついて雑談しているのに電話に出ない、コピー用紙の補充など自分が近いのにわざわざ指示してくる。複数回のトイレ掃除もすべて特定の女性スタッフだけがやらされる。下手すると庭木の手入れまで押し付ける。昼休みに個人が趣味で読む本を買いに行かされる。
・いじめに近い人間関係がある
労災案件で負傷した従業員を、裏で責めたり。同僚などの不幸を楽しそうに広める。ミスを押し付けたりする。自分が当事者ではなくとも、周囲に被害者がいて、傍観者になれと暗黙に強制してくる場合はこころが苦しくなります。
・業務量過多なのに、仕事量を調整してくれない
あきらかに新人のキャパを超える仕事が回ってきて、相談したのに、個人の能力不足のせいにされてしまう。手が空いている人に分担させればいいのに、指示ができない管理職の元では聞き分けのいい真面目な新人が犠牲になりがち。
・前任者と比較して新人を貶める
人間が変わればやり方も慣れ方も違います。前任者と相性がよかった、便利に使えたからといいって後任者も同じだとは考えないでください。前任者が残した仕事が不備だらけ、マニュアルも意味不明なのに、前の人の通りやってと指示され、それが誤っていても後任のせいにされたら、新入社員はすぐ逃げるでしょう。前任者を過信し任せすぎて、その作業チェックを怠っていた会社にありがちです。そもそも仕事のできた前任者がなぜその会社を辞めねばならないのか、その理由を煎じ詰めれば理解できそうなのですが。
・上司や先輩がさっさと休憩にいって知らんぷり
部下の体調不良や休憩が満足に取れないことに責任を持たない。体調不良で休んでも気遣うこともなく、健康を害したことを責める。冷暖房がきつくカラダを壊しているのに配慮しない。
・威嚇する、怒鳴る、机を蹴るたたくなどのストレスを与える
体格の大きな強面の男性がこうした作業をすると気の弱い人間はかなりのストレスを感じます。挨拶は自分からするもので返ってこないものだと認識してはいますが、わざと挨拶を無視したうえでこういう態度をとる、人が通ると舌打ちするなどを意地悪オジサン・オバサンが多い職場。
・業務上必要な設備や資料を利用させない
コピーを取るたびにカネがかかるとねちねち。指示された業務でサビ残せねばならないのに、光熱費がかかるとグチグチ。だったら、代わりにその作業やってくださいと言いたいですね。
・いい加減な教え方で失敗したら責める
モノを教えるのは、相手がきちんとそれを再現できるまでが仕事。あいまいな指導でわかりづらいのに本人の飲み込み不足ばかり指摘されると、働く意欲を失います。
・他人の私物やスペースを占有する
デスクが近いと勝手に物置き場にされてしまう。断りもなく文具を持っていかれてしまう。机の中を勝手に漁って整えていた書類をぐちゃぐちゃにされる。
・社内の評価が適正ではない
経営者やその膝元にいる幹部社員に気に入られてる人間だけが厚遇。ただし、人事評価に絶対基準はありません。同僚や上司が不当に評価を下げようとしているケースがなく、本人の業務内容や経験値につき合理的とされる判断があれば、やむなしかも。
・無駄な社内行事やイベントなど
飲み会や社内旅行、サークル参加。長時間の朝礼や社会貢献と称した無給の清掃活動。昼休みの社内でのお茶やお菓子配りの強制。
・パソコンや専門知識などを教えてもらいたがる
これは私自身もやりがちではあるのですが、ある程度は自分で本を読むなり、ネットで調べるなりすればいい内容をわざわざ人に聞く。しかも頻繁だとかなりうっとおしくなります。私は企画編集職だったとき、事務の男性にイラストレーターの使い方を教えてと頼まれたのですが、その人はそれを使う業務でもないのでマニュアルのコピーだけ渡して自分でお願いします、と投げたら、その人がほんらいやるべき雑用がこちらに押し付けられてうんざりしたことがあります。何かの能力や経験値をひけらかすと、うっかり便利屋に使われかねないので要注意ですね。
・経営者や役員幹部、管理職よりも現場のベテランパート等の意見が強い
面接では人の良さそうな社長さんだなと思って入社したら、現場を仕切っているベテランの我が強くて振り回されている。新人がパワハラのような事態にあっても見て見ぬふりで守ってくれない。社員がよく逃げていつも求人が出ている職場にありがちですね。労使関係にない、正社員が派遣などの能力値を勝手に見下げたり、ミスをいつも弱い立場の者のせいにしたりする職場も、大企業で管理職のリーダーシップが発揮されていない職場にありがちです。
・自社製品サービス購入の強制
コンビニスタッフ、金融保険業の自爆営業が話題になりましたが、商社ではありがちな話。私はさいわい経験したことがありませんが、会計事務所に勤めたときに個人事業(私本人でなく親族が代表でと伝えてあった)の税務相談を鞍替えしないかと打診されたことがあります。もちろん断りました。こちらの経営状態を知られたくはなかったので。辞めると思わないまでも、個人事業に近い業界で就業することにはそれなりのリスクが伴いますね。
・あきらかに露骨な法律違反をしている
労働契約書と実態が異なる、売掛金を隠している、私人の支出を経費算入、社労士業務ができないのに社会保険手続きを代行してる、事業用ゴミを家庭ごみとして出している、出社しない家族に役員手当を支給、試用期間中に社保加入させない、など。
.
ところで、こうした残念な特徴は、どんな職場でもひとつやふたつはあるものです。
どこまで自分自身が寛容に対応できるかでしょう。
(2022/07/10)