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Channel: 陽出る処の書紀
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マイPC一台め:Apple社製Powerbook 1400CS/166

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こちらは、私がはじめて購入したPCです。



大学3回生時。周囲はほとんどマックユーザーでしたし、所属研究室が箱型の白マックでした。当時はカラフルでキュートなデザインのi-Macが人気。しかし、本格的にデザイン制作をやらず、もっぱら研究資料の図版作成か、学内刊行物の編集作業のみだった私にはノートパソコンでじゅうぶんでした。

ちなみに、このPCは当時の価格で25万円ぐらいだったはず。仕送りもなく奨学金頼みだった私は、夏休みに必死でアルバイトして稼いだお金で買いました。働いて初めて買った高額商品でしたので、ひときわ愛着があります。ほかの学生は親御さんに車を買ってもらっていましたが、苦学生の私が自費で買えるものときたら、PCと原付バイクのみでした。







──「きれいな顔してるだろ、それ、もう死んでるんだぜ…」(by上杉達也)

購入からすでに20年は経つはずですが、まったく傷んでいません。
このPCは緩衝材にくるんできれいに保管していました。なぜならば、取り出せないデータがなかに入っていたからです。キーボードはかなり厚みがあります。いまのノーパソはタブレット型をめざしているせいか、キーボードが薄い。これに慣れると、会社のデスクトップ型のキーボードを触って違和感がありますよね。

このPCはレポート作成や卒論執筆時に大活躍してくれました。
研究室のデスクトップPCがなにせマックでして、そこにスキャナー、プリンタが据え置きで使い放題。周辺機器は要らず。しかもネット利用は研究室でおこなっていたので、ネット契約すらしていませんでした。当時でしたらまだADSL回線でしたね。






CDの挿入口はかなりおおきめ。
充電ケーブルもかなり太く、工事用かと思わせる迫力があります。このPCはかなり重くて持ち運びがたいへんでした。充電器をうっかり研究室のデスクから落として、角が破損していたりします。本体はきれいでも、周辺機器がぞんざいでした。



こちらはパソコンマニュアル。
私は三台めPCにふたたびマックを購入したのですが、後継機はマニュアルがかなり薄く、少なくて驚いたものです。しかも、いまとなってはマニュアルすら不要、起動ディスクもいらず、ダウンロードですぐ使えます。便利になったものですね。ネットの通信費がかかるけれど。

OSは8.0でした。
マックのOSは10を境におおきく、デザインが進歩します。10以前のこちらは画面がかなり古くさく感じられますね。フォントの美しさもイマイチ、カクカクしています。



こちらは、マック版イラストレイターのディスク。
大学の同期生でデザイン専攻の親友から中古で買ったものです。
アプリケーションをコピーして、複数人で使いまわすのは違法でしたね。イラレとフォトショップは学生時代を終えて、その後の会社員生活でも、ブログ活動でもとてもお世話になりました。

このPCはとても愛着がありましたが、じつはいちばん活用できなかった愛機です。
購入から4年足らずの、大学院2回生時の修論執筆時に突然動かなくなりました。理由は不明です。PCに詳しくなく、周囲にも相談者がいなかった(PC詳しい先輩は卒業して引っ越してしまった)私はお手上げ。慌てて、日本橋の家電店で二代目のノーパソを購入します。マックに嫌気がさしたので、今度はWindows機にのりかえました。よく考えたら使用期間2年ほどなので、本体が意外にきれいなのはあたりまえです。

さて、その後、このマック初代機はどうなったのでしょう?
2009年ごろ引っ越す前に確認したところ、電源だけは入りましたが、やはり操作は受け付けない状態でした。かなり稼働が遅い。




さて、こちらは2019年夏現在の画像。
ごらんください。電源が入ったあとの画面に、意味不明の黄色い染みのようなひろがりが…?! アイコンすらもぼんやり遠くにあるだけ。かろうじて電源終了できましたが、薄気味悪かったです。液晶が傷んでいたのでしょうか。ショックです。きれいなのは外観だけでしたな。

マックというクリエイティブ作業に向いたPCのはずなのに、使用範囲はほとんど論文だったという、まったく使いこなせなかった愛機でした。ほとんど、ワープロの清書用みたいに使うだけ。のちにウィン機でも図版作成などは可能だと知ったので、とんだ宝の持ち腐れです。それにしても、当時のパソコンはとんでもなく高価でしたね。まだ就職氷河期が迫っていない、のんびり学生気分でしたから、先輩にそそのかされて買いました。しかし、よくよく考えたら、ふつうにOffice製品にしとくべきでした。思い出深いですが、けっこう痛い買い物には違いありません。そして、IT音痴の私はさらに同じことをくりかえしてしまうわけです。

ちなみにこのPC、買ってすぐに先輩にセッティングしてもらったのですが。
起動するとルパン三世の題字テロップ(殺人的なBGMに乗って、黒画面に白文字で高速で打ち込まれるアレ)が出るソフトをかってにインストロールされてしまい、しばらくうるさかったです。クレーム入れたら、アンインストールしてくれましたが。正直、その先輩が欲しかったので、そそのかされて買わされたかもしれないPCでした。でも、自分でよく考えなかったのでしょうがありません。PCの雑誌で調べるなり、なんなりすればよかったのです。

PCが欲しい時は、自分が何をしたいかを明確にして、あまりゴリ押ししない店員さんにオススメしてもらう方がいいかもしれません。当時はあまりネットを見なかったので、私は本当に無知もいいところでした。

★IT音痴だった文系ヲタクの末路★
大学でろくすっぽOfficeソフトの使用を習わずに、Appleプチかぶれだったとある人文科学系ヲタクが社会人になってPCスキル習得に苦労し、IT機器に右往左往するお話です。ご笑覧ください。



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