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Channel: 陽出る処の書紀
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映画「シッピング・ニュース」

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レヴューではおおむね好評で期待していたのだけど、どうも自分には合わなかった作品て、ありますよね。おそらく、表現者の見てきた体験や想いに自分の浅はかな人生では近づけなかったときです。

映画「シッピング・ニュース」は、感動を呼ぶヒューマンドラマという触れ込みですが、とちゅうのサスペンスタッチな展開でとてもそうとは思えない。

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事故死した妻ペタルに裏切られた中年男クオイルは、叔母のアグニスに誘われるまま、娘バニーを連れて、ニューヨークから父の故郷であるニューファンドランド島にやってきた。
クオイルは地元の新聞社に職を得て、コラムシッピング・ニュースを担当することになる。いつも漁ばかりしている編集長のジャックとは気が合うが、古株記者のタートは人気記事を書いたことで妬まれてしまう。
託児所を営む若き未亡人ウェイヴィらと出会い、傷心のクオイルは生活の活力を取り戻していく。
だが、やがて彼は、自分の一族の先祖が起こしていた忌まわしい因縁、そしてアグニスの悲しい過去を知ってしまう。海には首なし死体があがったり、不吉なことばかり。娘のバニーもおかしな人形遊びに興じている。
しかし、編集長のジャックが溺死からよみがえった奇跡をまのあたりにして、また、ウェイヴィとの愛を支えにして、生きる希望を見出す。嵐に家が飛ばされてしまっても、彼はもうへこたれなかった。
自信のない中年世代へ送るエール作品というべきでしょうか。でも、この主人公、最後は報われますけど、育ちからしてかわいそうではあります。
突拍子もなく次々におこる事件が主人公のネタになるっぽうで、みずからも三文記事のネタになるようなスキャンダルを抱えてしまう、冴えない新聞記者のお話。「ホテル・ニューハンプシャー」みたいな、暗さを抑えたノリですよね。
監督は「サイダーハウス・ルール」「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」のラッセ・ハルストレム。近作ですと、「HACHI 約束の犬」が有名ですね。

主演はケヴィン・スペイシー。ウェイヴィ役には、ジュリアン・ムーア。
妻のペダルを演じたケイト・ブランシェットの迫力が、異常に胸に迫ります。あのインパクト、死んでも夢に出てきますよね。


シッピング・ニュース(2001) - goo 映画

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