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Channel: 陽出る処の書紀
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身の回りの道具を綺麗に保つ

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印象派の画家だったのか忘れましたが、美術史上著名な画家のアトリエには生前のままパレットが展示されていた、それはかなりきれいに使用されていた、と聞いた覚えがあります。

中学高校と美術部だった私の油彩画セット、もう処分してしまいましたが。
パレットのうえは色が混ざってぐちゃぐちゃでした。テレピン油がもったいないから、まだ使えそうな色だからという優柔不断さで放置。何年も経ってそのまま固まってしまった、というような。

机の上も、部屋のなかも、以前よりはこまめに片付けています。
洗濯ものもほったらかしにしないで、乾いたすぐに取り込み、収納するように。わざわざ日記にするまでもなく、あたりまえのことなのですが。そのあたりまえのことができていない、いや、できなかった時期があるんですよね。

毎週土曜は空き家通いで、日曜午前中は現住まいの片づけを心がけています。
休日もコンディションを崩さないように平日と同じ4時半から5時起床で。朝食後すぐに風呂磨きとキッチンの掃除。本日の日曜はトースターの掃除も行いました。

お鍋とか自分がすぐ手に取る調理用具はキレイに洗いますが。
冷蔵庫とか、レンジとかの、据え置き家電は毎日使っている分、かなり汚れがちですよね。

我が家の場合、トースターは朝食時にしか使わず。しかも、朝お出かけの平日なんて掃除する余裕はないので、ここ一年ぐらいほったらかしで、かなりのパンくずや油汚れが目立っていました。水拭きしても落ちないので、重ねたティッシュのうえから中性洗剤をかけて10分ほど放置。汚れが剥離してきたら、たわしでこすって落としました。次に使う時はとても気分がいいでしょう。

以前は日曜日になったら昼過ぎまで寝てしまうか、ウォーキングに出かけたものでしたが。
最近は朝方から、家の中を清潔にするようにしています。いつもいつも完全に片付いている状態にするのは不可能ですが、こまめに部分的に掃除していけば、部屋の中は8分目ぐらいは整っていきます。

自分が手に触れる身の回りの道具をきれいに保つのは大事なことですね。
物品を長持ちさせるSDGsだからというのあるけれど。道具を綺麗に使う人ほど、やはり、仕事をきちんと丁寧にするという評価を得られやすいからです。怖いけれど、組織では部下や同僚のそういうところチェックしているんですよね。学歴があっても難関資格があっても、早出サビ残していて貢献しているつもりでも、へっぽこ認定されるのはそのせい。

私は指先から脂が出やすい体質なので、紙とか文具とかを触ると汚れがひどくなります。
とくに糊がそうで、塗ったあときれいに拭わないと、蓋がずれたり、締まらなくったり。職場のペン立てもボールペンのインクが漏れて染みができたりとか。消しゴムのカスが溜まっていたりとか。事務員にあるまじき状態です。いくらExcelが使えても、経理上の数字が読めても、これではいかがなものか。忙しいを言い訳にできない。

道具を綺麗に使って、きちんと元に戻す。
子どもの頃からそういう習慣がしっかり身についていれば、もっと仕事上も評価され、早くから自分のしたい仕事に巡り合えていたのかもしれません。共有する道具を乱雑に扱う人とはいっしょに仕事をしたくないと思われるからでしょう。

ちなみに私は親からしつけをされていなかったのではなく。
むしろ親、とくに母方はキッチンもきれいに保つ方でしたが、私自身がかなりのズボラでできていなかったわけです。いつも布巾がきちんと絞れていない、机がしっかり拭けていないと叱られていました。けれども、それは大事なことだったわけですね。今では、出社前の流しの水滴はササっとふき取るようにしています。

なお、道具を大切に扱おうという気持ちが湧いたのは。
姫宮神社にお参りしたときに針塚を見かけたからでした。生活道具には神様が宿っているので、古くなったら供養しよう、という考え。あやかりたいと思いまして。


大事に長く使ったものには愛着が湧きますし、そこに情も移り、思い出も残ります。
ただし古くなりすぎたものを残し過ぎると断捨離に困るので考えものではありますが。

近年は百均はじめ生活アイテムがかなり安く手に入る時代。
大量購入で使い捨てがあたりまえになっていましたが。コロナ禍のうえ、物価の高騰もあり、物に対する付き合い方を見直す時期がきたのかもしれません。自分ではそう思っています。

朝が苦手だった私はかつて目覚まし時計が鳴るたびに舌打ちしたり、乱暴にスイッチを押していました。
現在は、アラームが鳴ったら、ありがとうと言って止めることにしています。自分が会社に行けるように起こしてくれるのですから、感謝しないのはおかしい。こうした道具への対応は、仕事でもなんでも身の回りの人間関係にも通ずるものですよね。モノを大切にするひとは、出逢う人も大切にするのではないでしょうか、と…。


(2023/04/09)




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