いつのまにか夏が終わり、すでにして2024年も3分の2が消化されてしまいました。秋が近づくとお祭り気分(真夏のイベントのどんちゃん騒ぎはなしに)もあって浮足立つはずですが。昨年の手帳を読み返していたら、不調がめだってきたのが夏ごろから。今年は休養期間が長かったので持ち直したものの、春先までは横になってる時間の方が多くて、もう、自分は再起不能かも…とよからぬ判断がなんども頭をよぎったりもしました。
毎年、敬老の日が近づくと、他人事のように、お年寄りが活躍する映画や本を紹介したり、あるいは人生の先輩の想い出語りをしてきたものですが、もはやそうも言っていられなくなりました。50代前半でなくなった亡父の享年に、あるいはその昔、自分をたしなめてくれた勤め先の社長さんのあの年に、私もいつのまにやら近くなってしまったのです。
つい先日の9月も過ぎになって、ほんらいは6月半ばにでも処理しておくべき事業用固定資産税の案分と記帳が終わりました。
ぐずぐずして手が付けられなかったのは、メンタルが弱っていて、書類に触れられなかったため。5月頃まで文字の読み書きが満足にできなかったので読書もできない状態でした。最近、やっと、お堅い本を一冊まるまる読みきれるぐらいには戻ったので。昨年度分の確定申告も脳がふらふらした状態で提出したまま、資料の整理もできておらず。すこしずつですが、片付けている状態です。
大袈裟に書いているかもしれませんが、ほんとうに認知症に近い機能不全の状態を早くも経験していました。
ささいなことで感情が爆発して泣きたくなり、ひどい頭痛や嘔吐感があって食事がまともに摂れなくなる。失語症のようなありさまで、あー、うー、などのうめき声しか出せなくなる。寝転がってテレビばかり流していますが、内容は頭に入ってこなかった。食べるものも偏っていて不規則になり、朝食を抜いたり、糖質のものばかり求めたりして、体形も変わってしまいました。車の運転もできないので遠くに行けず、人に会うのもおっくうなので夜にしか出歩けなかったもしました。
これではいけないと奮起するきっかけになったのは。
家にいるあいだに、時間があれば掃除や洗濯をしたりしてからだを動かすこと。夏のあいだは猛暑もあったので水浴をよくして、からだを衛生的に保ち、なるべく楽しいものを眺めるようにしました。
特に効果があったのは、空き家での草刈り作業や庭の手入れで。
やはり翠が多い環境にいることがよかったのでしょう。本格的に園芸や栽培をしているわけではなく、気まぐれのストレス発散でひとり黙々とやっているのがよかったのです。除草作業中は妄想をしたり、ひとり反省会を頭の中でできるので、気が楽なのですね。
休職中だったのですが、ドクターストップがかかって今後の働き方も見直さなくてはなりました。
復帰の時期を模索していますが、このままずるずると病人ぶっていると自分がだめになりそうで。私は10代後半の不登校時代から、引きこもり時期をなんども経ているのですが、さすがにここまで何もできなくなったことはなくて。
これから50代、60代となるにつれて、確実に健康は衰えていきます。
食生活が乱れてしまったために、また歯医者のお世話になる事態に。なにより恐ろしいのは、社会的なつながりが断たれてしまうと、人間はあっというまに脳が鈍くなって、老いてしまいやすくなるということです。8月ぐらいになって、やっとかつてのように身なりも整えられるようになりましたけども。それまでの自分は廃人も同然といっていいぐらいでした。
ここまで機能が回復できた理由を考えてみましたが。
テレビドラマやドキュメンタリー番組、ニュースを視聴していて、世の中の動きに関心をもとうとしたことや、自分の病状に関する暗い情報源を一時的にシャットアウトしたこと。周囲にある悪口や揉め事などのマイナス感情を起こす人間関係から距離を置いたこと。楽しめない趣味はむりにハマらないでおいたこと。夜はなるべく睡眠をとる。好きな音楽だけをくりかえし聞いてみる。晴れた日は日光を浴びる。ストレス発散のための無理な買い物はしない。少しの作業でも進んだら、自分だけで自分を褒める。
そして、なによりこまめに運動をしたこと。
起き上がれないときでも足だけ曲げ下げをしたり。腹筋や腕立て伏せをしてマッチョになるのを目指さずに、できる範囲で動かす。負荷のかかる家事をして達成感も得られるようにしたことですね。スポーツニュースなど、運動に関する映像を見るようにしたのもよかったです、2024年は五輪イヤーでしたし。
10年ほど前の日記をふりかえると、早朝5時からウォーキングをしたり、資格の勉強をしたりして、とてもアクティブだった自分。ブログ記事ももっともっと量産できていました。仕事で失敗しても、トラブルがあっても早くに取り戻せていたはず。
しかし、あの頃までの元気な自分はもういません。
ここ最近は知り合いも含め、好きな作品の関係者さんがたが急逝されたというニュースも、けっこうこころの重しになってしまいます。
年をとると働きかたを含め、生きかたを変えるのが困難になります。
私は40代になって自分がやりたかった職種で働けはしたので心残りはありませんが、自分の老後に、どう社会と関わっていけばいいのかも覚悟しておく時期にさしかかっています。高齢者の医療費負担の見直しという知らせを聞くにつれ、なるべく社会のお荷物にならないように、心身のメンテナンスをしていかねばならない、というのが私が敬老の日に自分に課したひそかな決意なのでした。自分の老化を寿いでどうすんだ、と突っ込みたくなりますが、失っていくものを嘆いてもはじまらない。現状維持ならばそれでよし。
まだまだブログも元気に書き続けたいですしね。
(2024.09.07)