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Channel: 陽出る処の書紀
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ブログのテンプレートに関するあれやこれや

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gooブログのテンプレートが一部中止になるという案内があった。
急いで確認したが、自分が愛用の葉っぱのデザインはまだ利用できるらしい。中止にしたものは、利用者が少なかったのだろうか。

ブログをはじめて十数年になるが、ここ近年のユーザーは白地であまり派手でないテンプレを好む傾向にある。これは他のSNS、とりわけフェイスブックやツイッターに倣ったものなのだろうか。

ツイッターもゼロ年代後半あたりに初めて使用した当時。
背景がかなり選択できたので、自分のイラストなどを全面配置してしまう人が多かった。現在では白が基調で、トップだけカスタマイズしている人が主流。ただし、私が観察対象の人だけの話なので、実際はどうなのか。

SNSの背景地の白さが目立つのは、美術館の展示室の原理と似ている。
壁が白くなければ、絵画が映えない。まれに学芸員がチャンレンジャーな企画展示で、壁を企画テーマごとにカラフルに塗り替えたり、パネルを背後に置いたりもするが、イロモノの背景はやはり清潔な白がよい。とくに現代絵画はそうだ。イヴ・クラインの目の覚めるようなブルーは、モルタルのようなくすんだ壁では絶対に引き立たない。これと同様に、ブログでも、ツイッターでも、フェイスブックでも、インスタグラムでも、場所の主役は画像なのだ。画像を埋もれさせるようなデザインはうるさくて仕方がない。

私もその昔、全面赤地のテンプレを愛用していたが。
文字が白抜けするのが、ある時期を境に嫌になってしまった。文字色やサイズを変えて遊んだりする人が減ったのも、やはり、ツイッター等に慣れたからなのだろう。

このたび、中止となったテンプレートのほとんどは、おそらく専用のデザイナーが手掛けたと思しきイラストっぽい絵柄ばかりだった。
失礼ながら、私はこれが発表された当時、使いたくないな…と思ってしまったものである。昔の絵本にあるような、古めかしいカントリーな気配がして。ご年輩者にはよいのだろうが。そうかといって、若者受けのいいアニメキャラっぽいデザインがよいかと言われたら、ノーセンキュー。

LINEなどのスタンプデザインもそうだ。
今でも使われているのかしらないが、オリジナルデザインのものはもう流行らないのではないだろうか。よほど人気作品のキャラなどブランドが確立されていない限りは。

ITツールに使われるデザインはクチコミで爆発的に人気を得る反面、廃れてしまうのも早い。
ツールが使われなくなったら、もうデータとして消えてしまう。Adobe Illustratorのアイコンがボッティチェリ画のヴィーナスの顔なのも、アートという世界が革新を求めながらもどこかブランドにしがみついている証左なのではないだろうか(今では変更になっているみたいだが)

余談だが、gooブログのテンプレの写真画像はなかなか素敵なので、私はよく記事画像に添付させていただいている。
読書とPC関連記事の画像アイコンがそれだ。無料の画像サイトから拾ってくるのもいいが、探すのが面倒だし、なかなか思い通りのものにヒットしない。イラストはいまいちだが、いい写真家を揃えているのだろうか。とくに食べ物系の画像が秀逸だ。

以前、ブログの一部記事の移動しようとして別ブログサービスをあちこち巡ってみたが。
結局gooブログから抜け出せないのは、テンプレで納得がいくのが見つからなかったからである。現実の人生で引越しは何度もしたし、今でもセカンドハウスと現住まいを行き来している生活だが、ブログだけは動かせずじまいだった。

ちなみに、マルシェというサービスで、農家さんを応援している点もすごく私としては気に入っている。フェイスブックなどで事業主たちがカリスマ性を発揮した顧客戦略も良いが、地道にブログが地方創生や地場産業の振興に役立つのを眺めているのは嬉しいものだ。

(2022/03/08)


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