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Channel: 陽出る処の書紀
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今年の本棚2013

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ここ数年間、年の最後には一年間の時事ネタを振り返っていたのですが。
今年は例年になくあまり外の世界に目を向ける余裕がなく、なんだか自分と周囲のことで手いっぱいでした。「じぇ、じぇ、じぇ」なんて驚いたこともなければ、どなた様かを「お・も・て・な・し」したわけではなく、「倍返し!」と意気込んだこともなく、「いつやるの? 今でしょ!」と思って挑戦したこともあったにせよ、アベノミクス効果の恩恵を受けたわけでもなく。まあ、そうはいいましても、今年はそれなりに収穫はあったのですがね。それについては年末か年始にでも。

二年ほど前から読書記録をつけています。
最近は便利なものでネット上で既読、未読の本の管理ができたり、余所様のレヴューを参照したりできますね。昨年は50冊超えの本を読みましたが、今年はまだ33冊ほど。今年の読書時間のほとんどは、資格試験の勉強に割かれたためです。

今年読んだ本のうちから、印象に残ったものを書き記しておきます。
今年発売された新刊本ではないことにご注意。


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『利休にたずねよ』(山本兼一著)
「火天の城」で話題になった著者の直木賞受賞作。現在、市川海老蔵主演で劇場公開されている映画の原作ですね。豊臣秀吉の逆鱗に触れて切腹を命じられた千利休。時の権力者にさえ屈しない茶人の美学には、ある哀しい悲恋が絡んでいた、という時代劇ロマンスでありながら、時を遡っていくという驚天動地の手法がとられていること。ただ私としては、最後に明かされた利休初恋の女の正体に違和感を感じざるをえないわけで。ラストがトーンダウンしてしまいましたが、時代劇エンターテインメントとしては一級品でしょう。

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『ゴッホは欺く』(ジェフリー・アーチャー著)
世界の文豪的な存在ならともかく、現存の外国人作家のことを全く知りません。著者はイギリスの爵位をもつ政治家にして作家。辣腕の女性美術コンサルタントが、ある名家に伝わるゴッホの自画像を奪還すべく暗躍する絵画ミステリー。複数の人物目線のストーリーが同時進行していくので、緊迫感があります。ちなみに日本も舞台の一部になっており、誰をモデルにしたのか定かではないにせよ、なかなか渋い日本人大富豪も登場。別段、美術の知識がなくとも読めます。

他にもインパクトあったものはあったのですが、別記事にということで。

今年はあまり小説を読まずに、どちらかといえば、ノンフィクションか、実学的な本に目を通した一年となりました。自己啓発やコミュニケーションに関するビジネス本は、書かれていることに頷けても、実践するのは難しいですよね。フィクションは空想癖がなくなったのか、物語理解能力が減ったのか、年々読むのが煩わしくなっていく一方です。漫画も昔のお気に入り作を読むほうがらくちん。

積ん読状態でなかなか読めない本が消化できるのは、いつになることやら…。

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