Quantcast
Channel: 陽出る処の書紀
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2168

えっ、また選挙?!

$
0
0
北朝鮮のミサイル発射で列島震撼のさなか、突如、解散された衆議院。
AKB48じゃあるまいし、そんな頻繁に選挙しなくともといいたくなります。前回が2014年でしたので、3年は経っていますけれど。

今回の大義は、消費税増税10パーセントの是非を問うというもの。
選挙っていつから、政策の良し悪しを国民に問うものになったのですかね。新聞の出口調査とか、国勢調査みたいなスタイルで意見を募ればいいだけでは? 増税分は、「全世代型社会保障」を謳って、幼児教育および高等教育無償化に回して、若い世代の不満を救いあげる算段。財政再建は後回し。

もう言われつくしていますが、安倍首相が狙っているのは支持率が持ち直しているうちに、さきごろ代表交代で足並みみだれた民進党の敵失を衝くこと。ついでに、不倫やら、パワハラやら、不正経費やらで自民党のイメージダウンにつながる泡沫議員も一掃すればなおよし。議員定数削減で歳費も減るでしょう。もう、こうなったら、国会議員も不定期契約打ち切りの非正規公務員みたいなものですよね。

ところが野党もさるもの。
都知事選、都議選で勢いに乗りまくっている小池百合子女史を担ぎだして、希望の党なんぞを設立。これに民進党議員がなだれこむとか、しないとか。民進党、共産党と連携するのではなかったの? 政策一致しないのでは? そして、小池さんは東京五輪や築地市場など課題山積みなんだから都知事に専念すべき。国民の多くの思うところは同じです。東京五輪会場の建設現場の責任者が過労自殺しましたけれど、知事の裁量で現場の進捗が混乱しているせいでは、という声もあります。

希望の党という名前。はたして、一年後も残っているでしょうか。
前回の衆院選だったか、滋賀県だったかの女性知事をヘッドにして、小沢さんと亀井静香さんに寄生されて、けっきょく分解した党がありませんでしたっけ。もう覚えていませんけど。政治塾って、橋本維新の二の舞の予感すらします。当選のためだけに人気者を利用する。国民は舐められていますね。こうした与野党候補者が乱立できるのも都会に限ったことで、地方の選挙区だと定員が少ないですからもう選びようがありません。消極的な選択で、べつだん好きでもないのに自民党というのが多い。

都民ではないけれど、小池ブームには懐疑を抱かざるをえません。
子育て支援や女性の社会進出のためには女性政治家を増やせと言われているけれど、今年の防衛大臣の失態はじめ、スキャンダルだらけ。むしろ女性を立てすぎて、女性がわがままになりすぎている気もします。男性のように横暴にふるまうことは、賢い女性のすることでしょうか。

待機児童解消は急務ですが、大学教育の完全無償化はすべきではありません。日本の大学の国際競争力はかなり落ちています。わけのわからない私立の新設大学が増え、実用的でない学問をして、職を選りごのみして、働いて納税や社会保険料を払わないまま、年をとってしまう。無償の奨学金も、家計が貧しい成績優秀者のみに絞るべきです。教育がただで与えられると思っていると、子どもは勉強しないでしょう。親や世の中がうるさいから、仕方なく、学校に行ってあげると思っているのです。コスト感覚が育たないので、誰かに何かをしてもらうのがあたりまえの依存心の強い大人になってしまいます。

いくら若い時期にただで教育を受けさせてもらっても、いま、国の借金が雪だるま式に増えていたら、大卒で働いても手取りが少なくなりますよね。それよりも、社会人になってからもキャリアアップできるように雇用保険からの助成金をもっと手厚くするとか、違法残業をなくして労働衛生環境を整えるとか、一時的にリタイアした人が仕事に復帰できやすくするとか、きちんと働いている人が報われるような仕組みが望ましい。働く人が増え、所得が増えれば、税収も社会保険料も増えます。仕事をすれば、世の中を支えているんだという自覚ができます。

年金をもらっているお年寄りにも、お元気なうちは、ボランティアで街の美化や子育てや介護、地方の農業などに参加して人手不足を補ってほしいものですね。現在の受給者は支払った分よりも多く貰いすぎています。大企業や公務員配偶者向けの振替年金(ほんらいは加入年数20年に満たないのに、配偶者の老齢年金に加算する制度)の支給漏れがニュースになりましたが、そもそも特定の年代だけの専業主婦(主夫)だけが得をする制度がおかしい。子育て支援を手厚くするのはいいのですが、まず配偶者控除を廃止してからです。

北朝鮮クライシスがありますから、へなちょこ民進党だの野党だのへの政権交代はまず怒らないでしょう。小泉内閣時代、北朝鮮の拉致被害者を帰国させるために敵地へ乗り込んだ功績が、安倍さんにはあります。賃金はなかなか上がってはいませんが、求人倍率は1.4倍を超えての高水準で、かつての民主党連立政権時代のような円高でもない。しかし、超高齢社会で老後不安なために、消費を抑える傾向はなくなりません。

自分の性別、年齢、立場、それぞれで政治にもの申すことは異なってきます。
政治家は国民の意見に傾聴すべきだけども、すべてがすべて国民の欲望に付き合う必要もないはずです。八方美人になってはいけません。賢明な国のかじ取りをしてくれる代議士を選びたいのは、国民すべての願いです。

以前から申し上げていますが、選挙時に、議員名、党名のみでなく、政策の可否についても投票できればいいのに。さらには投票者がどんな政策を期待しているか書き込めるように、投票用紙を改良してほしいですね。
現状では、余計なこと書くと無効ですから。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2168

Latest Images

Trending Articles