年末年始の映画特集で深夜に放映していたのは、ややゆるめのホラー映画、1999年のアメリカ映画「ミザリー」。原作はスティーヴン・キング。
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人気シリーズ「ミザリー」を世に送る売れっ子作家ポール・シェルダンは、新作の準備のため雪山の別荘へ出かけたところ、事故で気を失う。遭難した彼を救ってくれたもと看護師の女性アニーだった。献身的な看護を続ける彼女に感謝の念をいだくポールだったが…。
「ミザリー」シリーズの熱狂的なファンであるアニーにせがまれて、ポールは発表前の新作の原稿を読ませてしまいます。ところが、その筋書きが意にそぐわないことから彼女の態度が豹変。ポールは監禁状態におかれ、外部と連絡をとることもままならない。そのうち、本性を現しはじめたアニーの要求はどんどんエスカレートし、ポールはおぞましい恐怖を味わいはじめます。
善良に見せかけた好意や執着が身の毛もよだつ悪意に変わる。この類のホラーって、「ルームメイト2」でもお約束のありきたりな展開。保安官がちょっとかわいそうでしたね。
それにしても、こんなものを書いたキング本人は、熱狂的な読者にこうした痛い目に遭わされたのでしょうか。私だったら、好きな作品・作家が望ましくない方向に傾いたとしてもせいぜい自分のブログで文句を書くだけか、今後二度と買わないようにするか、にとどめますけれどね。
ゆきすぎた情熱は、ときにとんでもない罪を生むものです。
主演は鬼と仏の顔の演じ分けがすばらしいとしか言いようがない「アバウト・シュミット」のキャシー・ベイツ(「タイタニック」のモリー夫人役が印象的)、「愛と哀しみのボレロ」のジェームズ・カーン。
監督は「スタンド・バイ・ミー」「最高の人生の見つけ方」のロブ・ライナー。
(2010年12月31日)
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